📍 Bloom 5日目・朝
Bloomもオープンして5日。常連さんが増えてきました。
「あ、今日財布忘れちゃった。ツケにしといて!」なんて会話や、
「カードで払えますか?」というお客さんも。
「その場でお金が動かない取引」をどう記録するか——それが今日のテーマです。
なぜ「売掛金」と「売上」を分けるの?
「売上」は今日いくら売ったかという 成果(収益) です。
「売掛金」は後でいくらもらえるかという 権利(資産) です。
「儲け」と「手元の権利」を分けて記録することで、将来の資金繰りが予測できるようになります。
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「諸掛(しょがかり)」って言葉、難しそうですね。何のことですか?
👩🏫
簡単に言えば「送料や保険料」のことです。
商品を仕入れる時にかかった送料は、商品の原価の一部として扱います。これが簿記の面白いルールの一つですよ。
「掛取引・返品・諸掛を理解し、在庫管理とカード決済をマスターする」
売掛金・買掛金の基本から、返品時の逆仕訳、送料の処理(諸掛)、
そして現代に欠かせないクレジット決済の仕組みまでを網羅します。
本日の学習マップ
Day 5は「商売の広がり」を学びます。現金以外のやり取りを正確に記録する力を身につけましょう。
掛取引の発生
売掛金・買掛金
返品・諸掛
逆仕訳と原価算入
在庫管理
商品有高帳(FIFO)
カード決済
支払手数料の処理
代金回収・支払
掛の消し込み
AI Director's Eye:在庫管理の自動化
POSシステムやAIによる在庫管理の裏側では、今日学ぶ「先入先出法(FIFO)」などのアルゴリズムが動いています。基本のロジックを知ることで、システムの異常に気づいたり、より効率的な発注予測ができるようになります。
📍 Bloom 5日目・午前
卸売業者さんから新しい雑貨が届きました。「代金は月末にまとめて払うね」という約束。
これが買掛金(かいかけきん)です。
まずは「分記法」という基礎的な考え方で利益の構造を理解し、
その後に実務で必須の「売掛金・買掛金」の仕訳を学びます。
セクション1:商品売買と掛取引の基礎
分記法(ぶんきほう)とは?
- 仕入時:(借) 商品 100 / (貸) 現金 100 (資産の増加として記録)
- 売上時:(借) 現金 150 / (貸) 商品 100, 商品売買益 50
- メリット:取引のたびに「いくら儲かったか」が明確になる。
- デメリット:実務では商品ごとの原価計算が煩雑なため、通常は「三分法」を使う。
資産と負債の区別
- 売掛金(資産):代金を後でもらえる「権利」。商品を売った時に発生。
- 買掛金(負債):代金を後で払う「義務」。商品を仕入れた時に発生。
- 回収時:(借) 現金 100 / (貸) 売掛金 100(資産である権利を消す)
- 支払時:(借) 買掛金 100 / (貸) 現金 100(負債である義務を消す)
手順をルーチン化する
- Step 1:取引を読んで、何が増えたか・何が減ったかを探す。
- Step 2:それが「5つの要素(資産・負債・純資産・収益・費用)」のどれかを判断。
- Step 3:増減に応じて左右(借方・貸方)を決める。資産増加=借方、負債増加=貸方など。
🧑
売掛金と売上、どちらも「売った時」に出てくるので混乱します…
👩🏫
「売上」は今日儲けたという事実(収益)、「売掛金」はまだもらっていないお金の権利(資産)です。
掛取引では、この2つが同時に生まれます。商売の成果と、まだ手元にないお金——これを分けて記録するのが複式簿記の面白さですよ。
実習:掛取引の理解を深める
3本の動画をNotebookLMに読み込ませ、分記法・掛取引の仕訳を自分の言葉で整理しましょう。
NotebookLM へのソース追加手順
- notebooklm.google.com にアクセスし「新しいノートブック」を作成
- 画面左の「ソースを追加」をクリックし「YouTube」または「URL」を選択
- 動画①
https://www.youtube.com/watch?v=BboEGZR2XV8 を追加
- 動画②
https://www.youtube.com/watch?v=qHPXHWv8xws を追加
- 動画③
https://www.youtube.com/watch?v=NCw9voGKR74 を追加
- 追加完了後、下のプロンプトをコピーして選択式テストを作成する
読み込んだ動画①〜③の内容をもとに、Day5前半(分記法・売掛金・買掛金・掛取引の発生と回収・支払・仕訳の3ステップ)の理解度を確認する選択式テストを20問作ってください。各問は4択にし、解答は最後にまとめて表示してください。
上の20問テストの中から特に「売掛金か買掛金か」「資産か負債か」「借方か貸方か」の判断を問う問題だけを10問に絞り、各問に「なぜその答えになるのか」を2文で添えてください。
📍 Bloom 5日目・午後
「あ、このお皿、角が欠けてる…」仕入れた商品に不備が見つかり、業者さんに返品することに。
さらに、ネットショップでの販売分を発送するための送料も発生しました。
返品や送料(諸掛)、そして在庫の数え方など、
商売を続ける上で避けて通れない「実務のルール」を学びましょう。
セクション2:返品・諸掛と在庫管理
先入先出法(FIFO)の払い出し計算ロジック
STEP 1:古い在庫から
先に仕入れた分を
先に払い出す
古い単価 × 個数
→
STEP 2:足りなければ
次の仕入れ分で
補充する
新しい単価 × 残り個数
→
払い出し欄の記入は
必ず「原価」で!
売価では❌
残高も同様に原価で
ここがテストに出る!
- 返品(仕入戻し):仕入時の仕訳をそのまま逆にするだけ。
- 仕入諸掛(運賃等):原則として 仕入原価に含める(仕入勘定に加算)。
- 売上諸掛:当社負担の場合は「発送費」等の費用科目で別処理。
- 「仕入は原価にプラス、売上は別科目」——この対比を覚える。
在庫計算のロジック
- 商品有高帳:商品の在庫が「いつ・いくらで・何個」動いたかを管理する補助簿。
- 先入先出法(FIFO):古い仕入れ分から先に売れたとみなして計算。
- 最重要注意:払い出し欄は「原価」で記入。問題文に売価が書いてあっても惑わされない。
カード決済の流れ
- クレジット売掛金(資産):信販会社から後日受け取れるお金の権利。
- 支払手数料(費用):カード利用時に信販会社へ払う手数料。
- 売上時(手数料3%の場合):(借) クレジット売掛金 9,700、支払手数料 300 / (貸) 売上 10,000
- 入金時:(借) 当座預金 9,700 / (貸) クレジット売掛金 9,700
🧑
仕入れた時の送料を「仕入」に含めるのが、どうしても慣れません。
👩🏫
「その商品を使える状態にするまでにかかったコスト」を原価と考えるからです。
100円のお皿を10円の送料で仕入れたなら、そのお皿の仕入原価は自分にとって110円ですよね?そう考えると納得しやすいですよ。
✍️ DAY 5 の核心
掛取引は「いつかお金が動く約束」——
権利(売掛金)と義務(買掛金)を正確に記録することが、健全な商売の基礎。
実習:返品・在庫管理・カード決済を問題で確認
動画④〜⑥をNotebookLMに追加し、諸掛の処理ルールと先入先出法の計算力を鍛えましょう。
NotebookLM へのソース追加手順
- notebooklm.google.com にアクセスし、前半と同じノートブックを開く
- 画面左の「ソースを追加」をクリックし「YouTube」または「URL」を選択
- 動画④
https://www.youtube.com/watch?v=8YeucmRVqbw を追加
- 動画⑤
https://www.youtube.com/watch?v=fai9jxaXIho を追加
- 動画⑥
https://www.youtube.com/watch?v=wmihafdKezA を追加
- 追加完了後、下のプロンプトをコピーして選択式テストを作成する
読み込んだ動画④〜⑥の内容をもとに、Day5後半(商品の返品・仕入諸掛と売上諸掛の違い・商品有高帳の先入先出法・クレジット売掛金と支払手数料)の理解度を確認する選択式テストを20問作ってください。各問は4択にし、解答は最後にまとめて表示してください。
先入先出法(FIFO)の計算に特化した問題を5問作ってください。各問に「仕入日・単価・数量」の具体的な数字を設定し、払い出し時の計算過程と残高の求め方を解説付きで示してください。
📍 Bloom 5日目・夜
「ツケで売った」「返品があった」「カードで払ってもらった」——
今日だけでこんなに多様な取引が生まれました。
お金が動く瞬間だけじゃなく、「約束」も記録する。
それが複式簿記の誠実さです。
DAY 5 まとめ
掛取引は「権利」と「義務」
売掛金は資産、買掛金は負債。お金を後でもらう約束、払う約束を明確に区別して仕訳します。
返品は「逆再生」
返品が起きたら、仕入・売上の仕訳をそのままひっくり返して反対側に書くことで打ち消します。
仕入諸掛は「本体価格」に
仕入れ時の送料は「仕入」に含める。売り上げ時の送料は「発送費」など別科目。この区別が最重要です。
商品有高帳は「原価」で書く
在庫管理ノートには、売れた時の値段(売価)ではなく、仕入れた時の値段(原価)を記録します。
重要用語チェック
掛取引(かけとりひき)商品の売買代金をその場ではなく後日まとめて受け払いする取引形態。
売掛金商品を掛けで売った際に発生する「後日受け取る権利」。資産のグループに属する。
買掛金商品を掛けで仕入れた際に発生する「後日払う義務」。負債のグループに属する。
分記法(ぶんきほう)商品売買を「商品(資産)」と「商品売買益(収益)」に分けて記録する方法。
商品売買益分記法で、売値と原価の差額として計上する収益科目。
仕入戻し・売上戻り返品の簿記用語。仕入の返品が「仕入戻し」、売上の返品が「売上戻り」。逆仕訳で処理する。
仕入諸掛(しいれしょがかり)商品仕入れ時にかかる運賃・保険料等。原則として仕入原価に含める。
売上諸掛(発送費)商品売上時に当社が負担する発送費用。仕入とは別に費用科目で処理する。
商品有高帳商品の在庫の入出庫を「数量・単価・金額」で管理する補助簿。原価で記録する。
先入先出法(FIFO)古く仕入れた商品から順に売れたとみなして在庫計算を行う方法。
クレジット売掛金クレジットカード決済時に信販会社から後日受け取る金額の権利。資産に属する。
支払手数料クレジット決済等で信販会社に支払う手数料。費用科目として処理する。
セルフチェック
- 掛取引の仕訳を「発生時・回収時(または支払時)」の2段階それぞれで、正しく書けますか?
- 仕入諸掛(送料)と売上諸掛(発送費)がなぜ別々の処理になるのか、理由とともに説明できますか?
- 先入先出法の問題で「80個売れた(古い在庫50個@100円、新しい在庫@110円)」という設定で、払い出し金額と残高を正しく計算できますか?
確認クイズ(全5問)
今日の掛取引・諸掛・在庫管理・クレジット決済の理解度を確認しましょう。
次回予告:Day 6
次回は「固定資産と減価償却」へ。Bloomが新しい設備を購入するところから、毎年の価値の目減り(減価償却)をどう記録するかを学びます。