DAY 03

複式簿記と帳簿の種類

May 2026 - Bookkeeping Course

昨日、仕訳の「左右のルール」がわかりました。
でも——仕訳をノートに書き続けると、どこかで混乱しませんか?

「現金って今いくらある?売掛金の残高は?」
それを一瞬で把握できるようにする仕組みが「帳簿」です。
今日はその体系を学びます。

なぜ帳簿の種類がこんなにあるの?
1冊のノートにすべてを書くと、「現金の残高だけ見たい」という時に探すのが大変です。
帳簿を「目的別」に分けることで、知りたい情報をすぐに取り出せるようになります。
仕訳帳(日記)・総勘定元帳(科目別ノート)・補助簿(内訳メモ)——役割が違うだけで、全部同じ取引を見ています。
🧑
仕訳帳と総勘定元帳って、同じ内容を書くんですか?二度手間では…?
👩‍🏫
見る角度が違う」と考えてください。仕訳帳は日付順の記録、総勘定元帳は科目別の集計。
Bloomの「現金勘定」だけを見たいときは元帳を開く、4月の取引を全部確認したいときは仕訳帳を見る——使い分けることで経営判断が速くなります。

「仕訳が、帳簿を通って決算書へ流れる」道筋をつかむ

Day 2で学んだ仕訳を、仕訳帳・総勘定元帳・補助簿・伝票へつなげます。
簿記が単なる暗記ではなく「会社の記録システム」だと見える状態を目指します。

本日の学習マップ

Day 3の主役は「帳簿」です。仕訳を覚えるだけで終わらせず、どの帳簿に、何のために記録するのかまで押さえます。

取引 請求書・レシートなど
仕訳 借方・貸方に分ける
仕訳帳 日付順に記録する
総勘定元帳 勘定科目別に集計
試算表へ 一覧化してチェック

AI時代に帳簿を学ぶ意味

会計ソフトは仕訳から帳簿作成まで自動で進めてくれます。ただし、内部で何が起きているかを知らないと、AIやシステムの出した数字を検証できません。Day 3では「自動化される作業の中身」を理解します。

Bloomの4月1日の取引:コーヒー豆を仕入れて、ランチのサンドイッチを売った。
この2つの仕訳を書いた後、「現金って今いくらあるっけ?」と思ったとします。

仕訳帳をパラパラめくって計算する…それが「転記」の自動化が生まれた理由です。
勘定科目ごとに集めたものが「総勘定元帳」。まずこの流れを動画で確認してください。

セクション1:複式簿記と転記のしくみ

まずは、帳簿がなぜ必要なのかを確認します。仕訳は「日記」、総勘定元帳は「科目別の集計表」と考えると、役割の違いが見えます。

帳簿の全体像

【簿記3級】第1回 簿記の全体像

学習のポイント

  • 帳簿は、売上・経費など日々のお金の動きを記録する書類。
  • 複式簿記は、1つの取引を原因と結果の2面で記録する方法。
  • 会計ソフトでは、入力画面の裏側で借方・貸方に分けた処理が走っている。
T勘定

【簿記3級】第2回 仕訳の基本とT字勘定

T勘定の3ステップ

  • まず取引を仕訳にする。
  • 該当する勘定の借方・貸方どちらへ書くか判断する。
  • 日付・相手科目・金額をT勘定へ記入する。

仕訳から元帳へ「転記」するイメージ

仕訳帳:日付順の記録

4/1 借方 現金50,000
4/1 貸方 売上50,000
4/10 借方 消耗品費3,000
4/10 貸方 現金3,000

総勘定元帳:科目別の記録

ポイント:仕訳帳では日付順、総勘定元帳では勘定科目別。見る角度が変わるだけで、同じ取引を追跡しています。

🧑
「転記」って、仕訳帳の内容をそのままコピーするだけですよね?なんで別に覚えるんですか?
👩‍🏫
転記のポイントは「相手科目を書く」こと。現金の借方に「売上」と書くことで、「なぜ現金が増えたか」が元帳を見るだけでわかります。会計ソフトが自動でやってくれる処理ですが、中身を知っていると数字の意味が読めるようになります。
取引の8要素

【簿記3級】第3回 取引の8要素と転記

今日の迷子防止ポイント

  • 借方:資産の増加、負債の減少、純資産の減少、費用の発生。
  • 貸方:資産の減少、負債の増加、純資産の増加、収益の発生。
  • 転記は、仕訳を科目別に並べ替えて残高を見えるようにする作業。

実習:NotebookLMで転記を説明させる

動画①から③をNotebookLMに読み込ませ、仕訳から元帳への流れを自分の言葉に変換します。

NotebookLM へのソース追加手順

  1. notebooklm.google.com にアクセスし「新しいノートブック」を作成
  2. 画面左の「ソースを追加」をクリックし「YouTube」または「URL」を選択
  3. 動画① https://www.youtube.com/watch?v=HI2DXDOyx8Q を追加
  4. 動画② https://www.youtube.com/watch?v=JGnQIxkZChI を追加
  5. 動画③ https://www.youtube.com/watch?v=EeDOxSb95ew を追加
読み込んだ動画①〜③の内容をもとに、Day3前半(複式簿記・仕訳帳・総勘定元帳・転記・取引の8要素)の理解度を確認する選択式テストを20問作ってください。各問は4択にし、解答は最後にまとめて表示してください。
上の20問テストを、難易度「基礎10問・標準7問・ひっかけ3問」に分けて作り直してください。解答解説では、なぜ他の選択肢が誤りなのかも短く説明してください。
NotebookLM を開く

Bloomの取引が増えてきました。
売掛金の取引先が3社、仕入先が2社、在庫の雑貨も10種類以上——

主要簿だけでは「誰にいくら売ったか」まで管理できません。
補助簿の出番です。どの補助簿がどの取引を管理するか、今日整理します。

セクション2:主要簿・補助簿・伝票会計

帳簿は「必ず作るもの」と「必要に応じて作るもの」に分かれます。試験では名前を覚えるだけでなく、どの取引がどの帳簿に記録されるかまで問われます。

主要簿:必ず作る

仕訳帳総勘定元帳。すべての取引を記録し、決算書を作る土台になります。

補助簿:必要に応じて作る

現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、商品有高帳など。主要簿だけでは見えない内訳を管理します。

主要簿と伝票

【簿記3級】第4回 主要簿(仕訳帳・総勘定元帳)

学習のポイント

  • 主要簿は、仕訳帳と総勘定元帳。複式簿記の中心。
  • 補助簿は、内訳管理や照合のために必要に応じて作る。
  • 3伝票制は、入金伝票・出金伝票・振替伝票で取引を整理する方法。

入金伝票

現金が入ってくる取引。借方の現金は暗黙なので、相手科目だけを書くイメージ。

出金伝票

現金が出ていく取引。貸方の現金は暗黙なので、何の支払いかを記録します。

振替伝票

現金を伴わない取引。掛け売上、掛け仕入、決算整理などを記録します。

🧑
振替伝票って何のためにあるんですか?仕訳帳でよくないですか?
👩‍🏫
伝票制は複数の担当者が分担して記録するためのシステムです。
「現金担当者が入金伝票を切る→経理が集計する」という分業ができます。
Bloomが1人経営のうちは関係ないですが、試験には確実に出るので「現金なし=振替伝票」と覚えておきましょう。
補助簿

【簿記3級】第5回 補助簿(現金出納帳・当座預金出納帳)

押さえるべき補助簿

  • 現金出納帳:現金の入出金を記録する。
  • 売掛金元帳・買掛金元帳:得意先・仕入先ごとの残高を管理する。
  • 商品有高帳:商品の受け入れ、払い出し、在庫を管理する。

実習:どの帳簿に記録されるかを判定する

補助簿の問題は「仕訳ができるか」と「何を管理したいか」の組み合わせで解けます。

NotebookLM へのソース追加手順

  1. notebooklm.google.com にアクセスし、前半と同じノートブックを開く
  2. 画面左の「ソースを追加」をクリックし「YouTube」または「URL」を選択
  3. 動画④ https://www.youtube.com/watch?v=5yVU7wLuXP0 を追加
  4. 動画⑤ https://www.youtube.com/watch?v=ViIAqPXtrAY を追加
  5. 追加完了後、下のプロンプトをコピーして選択式テストを作成する
  • まず取引を仕訳にする。
  • 現金、売掛金、買掛金、商品など、補助簿で管理する対象が含まれるか確認する。
  • 商品を売った・仕入れた・返品した場合は、在庫が動くため商品有高帳も意識する。
読み込んだ動画④⑤の内容をもとに、Day3後半(主要簿・補助簿・現金出納帳・売掛金元帳・買掛金元帳・商品有高帳・3伝票制)の理解度を確認する選択式テストを20問作ってください。各問は4択にし、解答は最後にまとめて表示してください。
上の20問テストのうち、特に間違えやすい「どの補助簿に記入するか」「どの伝票を使うか」の問題を10問だけ追加で作ってください。各問に、判断の根拠を1文で添えてください。
NotebookLM を開く

帳簿の体系が見えてきましたか?
会計ソフトが「自動で」やっていることの、中身がわかってきたはずです。

仕訳 → 仕訳帳 → 総勘定元帳 → 試算表。
Bloomの1ヶ月分の取引が、この流れで決算書になっていきます。

DAY 3 まとめ

仕訳帳は日記、元帳は科目別ノート

仕訳帳は取引を日付順に記録します。総勘定元帳は、同じ取引を現金・売上・売掛金などの勘定科目ごとに並べ替えます。

転記は「移す」ではなく「集計の入口」

仕訳を元帳へ転記すると、各勘定の増減と残高が見えるようになります。試算表や決算書へ進むための橋渡しです。

主要簿は必須、補助簿は内訳管理

主要簿は仕訳帳と総勘定元帳。補助簿は現金、売掛金、買掛金、商品などを細かく管理するための帳簿です。

3伝票制は現金の有無で分ける

入金伝票は現金の入金、出金伝票は現金の出金、振替伝票は現金を伴わない取引。まず現金が動くかを見ます。

重要用語チェック

帳簿取引を記録するためのノート。会計ソフトでも内部では帳簿の考え方が使われる。
仕訳帳取引を日付順に記録する主要簿。簿記の「日記」のような役割。
総勘定元帳勘定科目ごとに取引を集計する主要簿。T勘定はこれを簡略化した形。
転記仕訳帳の内容を総勘定元帳へ書き移す手続き。
主要簿必ず作成する中心的な帳簿。仕訳帳と総勘定元帳。
補助簿主要簿を補う帳簿。取引先別、商品別など内訳管理に使う。
現金出納帳現金の入金・出金を日付順に記録する補助簿。
売掛金元帳得意先ごとに売掛金の発生・回収・残高を管理する補助簿。
買掛金元帳仕入先ごとに買掛金の発生・支払い・残高を管理する補助簿。
商品有高帳商品の受け入れ、払い出し、在庫数・在庫金額を管理する補助簿。
入金伝票現金が入ってくる取引を記録する伝票。
振替伝票現金を伴わない取引を記録する伝票。掛け取引などで使う。

確認クイズ(全5問)

今日の帳簿・転記・伝票の理解度を確認しましょう。

次回予告:Day 4

次回は「現金・預金」の処理へ。現金出納帳や当座預金の考え方を、具体的な仕訳と一緒に扱います。